- こころFP
投稿日:2018.05.31
160件の相談の向こう側に見えるもの
日本FP協会 「FP広報センター」スタッフのお仕事が終了しました。
このたび、平成29年6月から平成30年5月までの1年間の任期が無事終了しました。
この間、広報センタースタッフとして受けたご相談は約160件。
電話相談という「顔の見えない相談」で、お客様の現状や不安、悩みに一緒に向き合ってきました。
電話相談のため、北は北海道から南は九州・沖縄まで、全国から相談が飛び込んできます。
20代の方から70代、80代の方まで、対面の相談では経験できない幅広いご相談を担当させていただきました。
お顔こそ見えないものの、電話という「近い」距離でお話しすることでお客様のこころに自然と寄り添う姿勢になっていたと感じます。
「よくわかりました!」「すっきりしました」という言葉に、思わずこちらも笑顔になったり、お客様の笑い声に一緒になって笑ったり。
話しているうちにお客様との距離が縮まって、「はい…はい…」がいつの間にか「うん…うん…」という頷きに変わっていることもありました。
FPのサポートが必要な方も多く、遠方の方が深刻な状況のときは近くでサポートできないことにはがゆい思いをすることもありました。
サポートを必要としている方々に、まだまだFPの手が届いていないことを痛感します。
160件の相談の向こうには、なんとかなるという時代から、自己責任の時代に変わってきたことを肌で感じ始めているたくさんの人たちがいます。
将来の見通しができないことの不安、あふれる情報の中から自分にとって必要で正確な情報を得ることの難しさが見えます。
そして、そういうことをバイアスのかからない中立な人にアドバイスしてほしい、自分にとって本当に必要なことを教えてほしいというニーズを感じます。
AIやFintechで「お金の相談」が簡単・便利になっても、人でないとできないことはたくさんあります。
言葉の後ろに隠れている不安、悩み、大切にしたい夢や想い。
160件の相談で感じたたくさんのこころを忘れずにこれからも進んでいきます。
ご相談いただいた皆様、ありがとうございました。